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旧約聖書

ヨブ記

デイモス

『ヨブ記』は紀元前5世紀ごろに書かれたとされています。
ヨブは紀元前10世紀ごろ死海の南に住んでいた大富豪でした。
大変敬虔な人物で、神様からも信頼されていました。
そんなとき、必ずちょっかいを出してくるのが悪魔です。

神様
「わたしのしもべヨブほど正しい人はいまい。彼は無垢で正しく、神を畏れている。」

悪魔
「ヨブが利益もないのに神を敬うでしょうか。あなたは彼とその一族、全財産を守っておられるではありませんか。彼の手の業をすべて祝福なさいます。ひとつこの辺で、御手を伸ばして彼の財産に触れてごらんなさい。面と向かってあなたを呪うにちがいありません。」

神様
「それでは、彼のものを一切、お前のいいようにしてみるがよい。ただし彼には、手を出すな。」

そんなやりとりがあったことなど知らないヨブのもとへ、次々と凶報が舞い込んできました。何千頭のいた牛、羊、らくだはすべて死に絶え、7人いた息子と娘たちは急死してしまいました。その知らせを聞いたヨブは、
「わたしは裸で生まれてきたのだから、裸でこの世を去ろう」
と言って神様を呪うことはありませんでした。

神様は悪魔に言われました。
「お前は理由もなく、わたしをそそのかして彼を破滅させようとしたが、彼はどこまでも無垢だ。」

悪魔
「皮には皮を、と申します。まして命のためには全財産を差し出すものです。手を伸ばして彼の骨と肉に触れてごらんなさい。面と向かってあなたを呪うにちがいありません。」

神様
「それでは、彼をお前のいいようにするがよい。ただし、命だけは奪うな。」

そこで悪魔はヨブの頭のてっぺんから足の裏までひどい皮膚病にかからせました。
子供と全財産を亡くした上、皮膚病に苦しむヨブを見て、奥さんは、
「あなた、いい加減にしたら。こんなひどい目にあったんだから、神様を呪って死んだほうがましでしょ」
それに対してヨブは
「わたしたちは神様から幸福をいただいたのだから、不幸もいただこうではないか」
と言って神様を非難しませんでした。

ヨブの災難を聞いて友人3人が見舞いに来ましたが、あまりにひどい姿にびっくりして何もいえませんでした。友人たちは、「何かやましいことでもしたんじゃないのか」とか「無駄口はやめて早いとこ罪を告白してお許しを請うたほうがいいぞ」などすきなことを言って、お説教をして帰っていきました。

ついで哲学者エリフが登場してヨブと論争を闘わせますが、結論は出ませんでした。

最後に神様自身がヨブの前に姿を現しました。
神様との直接の対話を通して、ヨブは己の小ささを悟り、
「わたしは塵と灰の上に伏し、自分を退け悔い改めます」
と言って対話は終わります。

最後に神様はヨブに以前の2倍の財産を与え、再び7人の息子と3人の美貌の娘を与えました。そしてヨブはさらに140年も生き、子、孫、4代の先まで見ることができました。ヨブは長寿を保ち、老いて死にました。

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